本日は、研修に参加してきました。
場所は福岡国際会議場です。
講義内容は
「税法の重要解釈のグレーゾーンを検証する」
中央大学名誉教授 税理士 大渕博義先生です。
とりわけ、興味深い項目として以下のような内容の講義がありました。
- 租税回避行為の否認法理の拡大と弊害
- 非上場株式評価を巡る税法上の論点
- 個人と法人の非上場株式の評価方法
- 非上場株式の時価評価に関する相続税事件と所得税事件の判決照紹介と分析
国税庁時代の訴訟案件の経験を交えながら、武富士事件等の解説や自己の論評を講義されました。
自身の実務感覚と判例・学説などのすり合わせが行えたと思います。
近時の訴訟事例・判決では、その結論として従来からの法理解釈に歪みが生じてきたという旨のご指摘においては
将来に渡り税務慣行を構成していく一要素である実務家として
身の引き締まる思いが致しました。
~2日目追記
本日のテーマは、
「同族会社の合併、分割、精算の実務」
でした。
講師は、著名な太田達也先生です。
主に興味深かった論点は
合併・分割についての平成30年改正箇所です。
当該箇所について情報をアップデートできた点が有益でした。
また、特に「合併」の論点については
自ら専門書を読解しながら実務において行っている業務についての
フィードバックの要素も目的意識として有しておりましたが、自信がつきました。
2日に渡る統一研修を通じての感想として、
まず第一に今後の世相において
従来より小規模な法人においても積極的に組織再編行為が展開されていくものと思われます。
複雑な組織再編スキームはもはや大法人についてのみの専決事項でなく
組織全体の効率化が喫緊の課題としてある中小企業においてこそ
求められるような気が致します。
この福岡において組織再編や税法のグレーゾーンという表題にこれほどの専門家が
聴講するということこそその証左だと思います。