出典:日税連HP

M&Aを活用した事業承継ツール  担い手探しナビ

 M&Aを活用した事業承継を行う際に、最大の難所は
企業間のマッチングにあると思われます。

「日本税理士会連合会では、2018年10月より、顧問税理士が関与先企業の窓口となって引継ぎ先を探すためのマッチングサイト「担い手探しナビ」を開始いたしました。」とのことです。 

出典:日本税理士連合会HP


 担い手探しナビは、利用申請を行った税理士のみが利用できるサイトとなっており、
後継者のいない関与先企業について、顧問税理士が、①関与先企業の承諾を得て譲渡し・譲受け案件を登録する、②掲載されている案件から関与先企業の引継ぎ先を探索する、③関与先企業の引継ぎ先として気になった案件に対して、掲載した税理士に問い合わせし、メッセージでやり取りする、の3点を主な機能としています。 


 実際に登録し、内容に目を通してみました。
感想としては、未だ件数はあまり上がっていないと感じました。
福岡エリアの場合は、譲受・譲渡含め、5件ほどです。
税理士の活用するツールということで、むしろ自身が積極的に関わっていく方向にも目を向けるべきかとも思います。
その他、民間のM&A仲介業者の情報についても適宜目を通しております。
M&Aを利用した事業承継については、税務が複雑に関わってきます。 

参考:当HP事業承継研究


利用を検討されている方がいらっしゃいましたらお声掛けください。

資産の損害に基因して支払を受ける損害保険金(個人所得税関連)

資産の損害に基因して支払を受ける損害保険金(個人所得税関連)

目次

H31.2月時点

1.概要

個人が不動産賃貸業などを営む上で、事業用資産が被災し、保険金が支払われる場合があります。

この場合の課税上の取扱につき思う所があったので、かいつまんでみたいと思います。

2.規定の内容

原則

資産の損害に基因して支払を受ける損害保険金
資産の損害に基因して支払を受ける損害保険金は、原則として非課税とされています(所9①16、所令30)。
ただし、以下のような例外があります。

例外

 
損害保険金のうち各種所得の計算上必要経費に算入される金額を補填するための金額 


 損害保険金や損害賠償金などのうち、損害を受けた者の各種所得の金額の計算上 
必要経費に算入される金額を補填するための金額は、所得税の非課税の対象とはされず(所令30本文括弧書き)、
その金額が損害額を超えるか否かにかかわらず、その全額を総収入金額に算入することとされています。

 この場合の「必要経費に算入される金額を補填するための金額」とは、
例えば、心身又は資産の損害に基因して休業する場合にその休業期間中における使用人の給料、
店舗の賃借料その他通常の維持管理に要する費用をほてんするものとして計算された金額のようなものをいい、
保険金等によって補填されるか否かに関係なく必要経費は必要経費として別建てで計算されるものを補填するための金額をいいます(所基通9-19)。

したがって、結局保険金等の収入金額とそれによって補填される必要経費とが両建て経理されることになります。

 一方、「事業用固定資産の損失を補填する為に支払いを受ける保険金」がある場合には、その損失の金額から
保険金等により補填される部分の金額を除くこととされています(所法51①)。
すなわち、「事業用固定資産の損失を補填する為に支払いを受ける保険金」がある場合には、
その損失の金額のうち保険金等により補填される部分の金額は、そもそも必要経費に算入されないこととされています。
換言すれば、事業用固定資産の損失の金額(必要経費の金額)自体をその補填される部分に相当する金額だけ減額するとされています。
そのため、事業用固定資産の損失を補填する為に支払いを受ける保険金額は、

「必要経費に算入される金額を補填するための金額」に含まれないことになり、
所得税は非課税となります(所基通9-19)。
なお、事業用固定資産の損失の金額を超える金額の保険金等の支払を受けた場合であっても
その保険金の金額が非課税となります(実質的に非課税となるのは、その超える部分の金額です)。

3.私見

読解のポイントは、保険の概念上の区分と「補填」という文言にあると思います。

4.関連条文

(原状回復のための費用)
所基通51-3 法第51条第1項又は第4項に規定する資産が損壊した場合において、
当該資産の修繕その他の原状回復のために支出した費用の額があるときは、
その費用の額のうち、当該資産について令第142条又は第143条の規定を適用して計算した金額から
当該損壊直後における当該資産の価額を控除した残額に相当する金額までの金額は資本的支出とし、
残余の金額を当該支出をした日の属する年分の必要経費に算入するものとする。

(災害の場合の原状回復のための費用の特例)
所基通37-14の2 災害により損壊した業務の用に供されている固定資産について支出した費用で、
その費用の額を修繕その他の原状回復のために支出した部分の額とその他の部分の額とに区分することが
困難なものについては、当該損壊により生じた損失につき法第72条の規定の適用を受ける場合を除き、
その費用の額の30%相当額を原状回復のために支出した部分の額とし、
残余の額を資本的支出の部分の額とすることができる。
(昭55直所3-19、直法6-8、昭57直所3-1、平7課所4-16改正)
(注) 当該損壊により生じた損失につき法第51条第1項又は第4項の規定の適用がある場合には、
上記により計算された原状回復のために支出した費用の額であっても、
51-3により必要経費に算入されないものがあることに留意する。

所令30
第30条  非課税とされる保険金、損害賠償金等
法第9条第1項第17号(非課税所得)に規定する政令で定める保険金及び損害賠償金(これらに類するものを含む。)は、
次に掲げるものその他これらに類するもの(これらのものの額のうちに同号の損害を受けた者の各種所得の金額の計算上
必要経費に算入される金額を補てんするための金額が含まれている場合には、
当該金額を控除した金額に相当する部分)とする。
一 損害保険契約(保険業法(平成7年法律第105号)第2条第4項(定義)に規定する損害保険会社若しくは同条第9項に規定する外国損害保険会社等の締結した保険契約又は同条第18項に規定する少額短期保険業者(以下この号において「少額短期保険業者」という。)の締結したこれに類する保険契約をいう。以下この条において同じ。)に基づく保険金、生命保険契約(同法第2条第3項に規定する生命保険会社若しくは同条第8項に規定する外国生命保険会社等の締結した保険契約又は少額短期保険業者の締結したこれに類する保険契約をいう。以下この号において同じ。)又は旧簡易生命保険契約(郵政民営化法等の施行に伴う関係法律の整備等に関する法律(平成17年法律第102号)第2条(法律の廃止)の規定による廃止前の簡易生命保険法(昭和24年法律第68号)第3条(政府保証)に規定する簡易生命保険契約をいう。)に基づく給付金及び損害保険契約又は生命保険契約に類する共済に係る契約に基づく共済金で、身体の傷害に基因して支払を受けるもの並びに心身に加えられた損害につき支払を受ける慰謝料その他の損害賠償金(その損害に基因して勤務又は業務に従事することができなかつたことによる給与又は収益の補償として受けるものを含む。)

二 損害保険契約に基づく保険金及び損害保険契約に類する共済に係る契約に基づく共済金(前号に該当するもの及び第184条第4項(満期返戻金等の意義)に規定する満期返戻金等その他これに類するものを除く。)で資産の損害に基因して支払を受けるもの並びに不法行為その他突発的な事故により資産に加えられた損害につき支払を受ける損害賠償金(これらのうち第94条(事業所得の収入金額とされる保険金等)の規定に該当するものを除く。)
三 心身又は資産に加えられた損害につき支払を受ける相当の見舞金(第94条の規定に該当するものその他役務の対価たる性質を有するものを除く。)

所法51条1項
第51条  資産損失の必要経費算入
居住者の営む不動産所得、事業所得又は山林所得を生ずべき事業の用に供される固定資産その他これに準ずる資産で政令で定めるものについて、取りこわし、除却、滅失(当該資産の損壊による価値の減少を含む。)その他の事由により生じた損失の金額(保険金、損害賠償金その他これらに類するものにより補てんされる部分の金額及び資産の譲渡により又はこれに関連して生じたものを除く。)は、その者のその損失の生じた日の属する年分の不動産所得の金額、事業所得の金額又は山林所得の金額の計算上、必要経費に算入する。

2 居住者の営む不動産所得、事業所得又は山林所得を生ずべき事業について、その事業の遂行上生じた売掛金、貸付金、前渡金その他これらに準ずる債権の貸倒れその他政令で定める事由により生じた損失の金額は、その者のその損失の生じた日の属する年分の不動産所得の金額、事業所得の金額又は山林所得の金額の計算上、必要経費に算入する。
(施行令141)〔通達51-10〕
3 災害又は盗難若しくは横領により居住者の有する山林について生じた損失の金額(保険金、損害賠償金その他これらに類するものにより補てんされる部分の金額を除く。)は、その者のその損失の生じた日の属する年分の事業所得の金額又は山林所得の金額の計算上、必要経費に算入する。
4 居住者の不動産所得若しくは雑所得を生ずべき業務の用に供され又はこれらの所得の基因となる資産(山林及び第62条第1項(生活に通常必要でない資産の災害による損失)に規定する資産を除く。)の損失の金額(保険金、損害賠償金その他これらに類するものにより補てんされる部分の金額、資産の譲渡により又はこれに関連して生じたもの及び第1項若しくは第2項又は第72条第1項(雑損控除)に規定するものを除く。)は、それぞれ、その者のその損失の生じた日の属する年分の不動産所得の金額又は雑所得の金額(この項の規定を適用しないで計算したこれらの所得の金額とする。)を限度として、当該年分の不動産所得の金額又は雑所得の金額の計算上、必要経費に算入する。
5 第1項及び前2項に規定する損失の金額の計算に関し必要な事項は、政令で定める。
(施行令142・143)

(必要経費に算入される金額をほてんするための金額の範囲)
所基通9-19 令第30条本文かっこ内に規定する「必要経費に算入される金額を補てんするための金額」とは、例えば、心身又は資産の損害に基因して休業する場合にその休業期間中における使用人の給料、店舗の賃借料その他通常の維持管理に要する費用をほてんするものとして計算された金額のようなものをいい、法第51条第1項又は第4項《資産損失の必要経費算入》の規定によりこれらの項に規定する損失の金額の計算上控除される保険金、損害賠償金その他これらに類するものは、これに含まれない。(平元直所3-14、直法6-9、直資3-8、平23課個2-33、課法9-9、課審4-46改正)

監査について

平成31年度税制改正大綱 措置法上の「みなし大企業」の範囲の見直し

平成31年度税制改正大綱 措置法上の「みなし大企業」の範囲の見直し

目次

1.概要

与党による平成31年度税制改正大綱が、先週12月14日に公表されました。

当事務所の顧客においても、当該改正の影響を受ける法人が存するものと思われます。 

本稿では、租税特別措置法に規定する「みなし大企業」の範囲の見直しについて、重要と思われる箇所についてかいつまんでみたいと思います。

2.現行の規定

 
措置法第42条の4第8項第6号では、中小企業者とは、「中小企業者に該当する法人として政令で定めるものをいう」と定義されています。これを受けて、措置法施行令第27条の4第12項で、以下のように定め、同項1号又は2号(下線部)において除外されている法人が、措置法上の「みなし大企業」に該当します。

 法第42条の4第8項第6号に規定する政令で定める中小企業者は、資本金の額若しくは出資金の額が1億円以下の法人のうち次に掲げる法人以外の法人又は資本若しくは出資を有しない法人のうち常時使用する従業員の数が1,000人以下の法人とする。

一 その発行済株式又は出資の総数又は総額の2分の1以上が同一の大規模法人(注)の所有に属している法人

二 前号に掲げるもののほか、その発行済株式又は出資の総数又は総額の3分の2が大規模法人の所有に属している法人

(注) 大規模法人とは、資本金の額若しくは出資金の額が1億円を超える法人又は資本若しくは出資を有しない法人のうち常時使用する従業員の数が1,000人を超える法人をいい、中小企業投資育成株式会社を除く

3.見直しの内容

中小企業関連税制の「みなし大企業」の判定における“大規模法人”の範囲に見直しが行われる予定です。
具体的には、みなし大企業の判定において、大規模法人に次の法人を加えるとともに、その判定対象となる法人の発行済株式又は出資から
その有する自己の株式又は出資を除外します。

イ  大法人の100%小法人
ロ  100%グループ内の複数の大法人に発行済株式又は出資の全部を保有されている法人
注)  上記の「大法人」とは、資本金の額若しくは出資金の額が5億円以上である法人、相互会社若しくは外国相互会社(常時使用従業員数が1000人超のものに限る)又は受託法人をいいます。

これにより、速報や税務動向を伝える記事では、
現行の「資本金1億円超の法人又は資本のない法人のうち常時使用する従業員数1,000人超の法人」に加え,
「100%グループ内の大法人(資本金5億円以上で,常時使用する従業員数1,000人超の法人)に発行済株式の全部を直接・間接に保有されている法人」も,“大規模法人”となると伝えられております。
すなわち,大規模法人の孫会社等(子会社がみなし大企業の場合)は「みなし大企業」となり,中小企業関連税制の適用対象外となることで税制上不利になります。

 

4.私見

上記事例の孫会社の様に大法人の100%支配下にある場合「間接」の要件が
上記の記載ぶりからだけでは、判断に迷うところです。条文の記載文言が「所有に属す」「保有されている」かにおいて「間接」支配も含むか含まないかが判断されることになり、いまいちピンときません。
この判断の根拠は、従前よりある現行法人税法と措置法の記載の相違に原因があると思われます。
具体的には、措置法施行令第27条の4第12項第2号の規定が、「3分の2が大規模法人の所有に属している法人」となっており、この規定では、大規模法人が直接所有していることを要件としているのに対し、
法人税法上は、複数の完全支配関係がある大法人に発行済株式等の全部を保有されている法人も含め除外している規定です。
今回の見直しによって、措置法上の「みなし大企業」の範囲が、法人税法における「みなし大企業」の範囲に歩み寄るということでしょうか。
今後の情報を待ちたいと思います。

 

2019年 始業のお知らせ

謹賀新年、あけましておめでとうございます。

旧年中は大変お世話になりました。

人材不足やITへの対応が多く、

業種として不動産・建設業の勢いを感じた1年であったと思います。

事務所内の近況として若い人員が新たに加わり、

その無垢さ、柔軟な発想力に刺激を受ける毎日でございました。

さて、当事務所において

2019年1月の始業は、1月7日月曜日からとなります。

今年は、消費税の増税や元号の改定が予定され

会計・税務事務も増加しそうな気が致します。

従前より引き続き、事業承継M&A等のニーズをバックグラウンドに

それに付随する組織再編業務・事業承継税制関連業務を伴う一年となりそうです。

当事務所においては、上記のような時代のニーズに対応しうるよう

これまで以上に最新の情報をキャッチアップし、適時的確に

実務にアウトプット出来るように誠実な向学に精進して参ります。

「猪突が信条の歳男」

(語呂を気に入っています。)としては

リスクに対し、自らの理念・理論で猛進することを本年の目標と致しますが、

皆様のご贔屓こそ

猪突の後ろ盾にございます。

馴染みては猪の子も可愛

(どのようなものでも近くにいて慣れ親しむと情が移ってかわいく思えるという事。)と

申しますように、

これまで以上、可愛がっていただくと共に、

引続きの変わらぬご指導ご鞭撻をよろしくお願い申し上げます。

「税法の重要解釈のグレーゾーンを検証する」九州北部税理士会主催 全国統一研修会参加

本日は、研修に参加してきました。

場所は福岡国際会議場です。

講義内容は

「税法の重要解釈のグレーゾーンを検証する」

中央大学名誉教授 税理士 大渕博義先生です。

とりわけ、興味深い項目として以下のような内容の講義がありました。

  • 租税回避行為の否認法理の拡大と弊害
  • 非上場株式評価を巡る税法上の論点
    • 個人と法人の非上場株式の評価方法
    • 非上場株式の時価評価に関する相続税事件と所得税事件の判決照紹介と分析

国税庁時代の訴訟案件の経験を交えながら、武富士事件等の解説や自己の論評を講義されました。

自身の実務感覚と判例・学説などのすり合わせが行えたと思います。

近時の訴訟事例・判決では、その結論として従来からの法理解釈に歪みが生じてきたという旨のご指摘においては

将来に渡り税務慣行を構成していく一要素である実務家として

身の引き締まる思いが致しました。

~2日目追記

 

全国統一研修会の様子
全国統一研修会の様子

 

本日のテーマは、

「同族会社の合併、分割、精算の実務」

でした。

講師は、著名な太田達也先生です。

主に興味深かった論点は

合併・分割についての平成30年改正箇所です。

当該箇所について情報をアップデートできた点が有益でした。

また、特に「合併」の論点については

自ら専門書を読解しながら実務において行っている業務についての

フィードバックの要素も目的意識として有しておりましたが、自信がつきました。

2日に渡る統一研修を通じての感想として、

まず第一に今後の世相において

従来より小規模な法人においても積極的に組織再編行為が展開されていくものと思われます。

複雑な組織再編スキームはもはや大法人についてのみの専決事項でなく

組織全体の効率化が喫緊の課題としてある中小企業においてこそ

求められるような気が致します。

この福岡において組織再編や税法のグレーゾーンという表題にこれほどの専門家が

聴講するということこそその証左だと思います。

 

お世話になっている企業様がテレビで特集されました

普段からお世話になっています、タイヨー軸受株式会社様が

RKB毎日放送のテレビ番組

「志、情熱企業」で取り上げられました。

新社屋・新工場移転前からのお付き合い

さらに言えば、私がヒヨコちゃんの時(今でも?)から

可愛がって頂き、お世話になっている会社様

なので大変に感慨深いです。

タイヨー軸受株式会社HP

 

平成30年度改正 所得拡大促進税制について

概要

平成30年4月1日以降に開始される事業年度から改正の適用です。従来の制度が大きく変更されます。

改正後の制度内容

【要件】

①給与総額が前年度以上

②継続雇用者給与等支給額が前年度比で1.5%以上増加

  • 前年度からの給与総額の増加額に対して、15%の税額控除
  • 人材投資や生産性向上に取り組む企業は税額控除率を25%に上乗せ

従来からの変更(主なもの)

  • 基準年度からの増加要件の撤廃
  • 税額控除率の拡充
  • 人材投資や生産性向上に取り組む企業は更に支援

【出典】:中小企業庁HP

 


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当ホームページメニューに「研究室」項目を追加致しました。

若輩であり一介の会計人が日々の業務の中から自己の研究成果を暫定的な結論とともに開示する目的で、当項目を設けました。

一般的な論点については記載していくと膨大な記事になるため、

なるべくニッチで専門的な領域につき、抜粋して追加していきたいと考えています。

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